物理療法科学
Online ISSN : 2758-1063
Print ISSN : 2188-9805

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

足部内在筋に対する神経筋電気刺激と遠心性収縮の併用トレーニングの実行可能性と即時効果
─単盲検ランダム化比較試験による予備的検討─
福田 謙吾吉岡 聖真池田 朋大岡村 和典金井 秀作
著者情報
ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 2023-015

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

足部内在筋の筋力トレーニングは,スポーツ外傷や高齢者の転倒リスクを予防する可能性を秘めているが,難易度が高いため,簡便な介入方法の開発が求められている.本研究の目的は,足部内在筋に対する神経筋電気刺激と遠心性収縮の併用 (NMES+ECC)の実行可能性と筋肥大効果の可能性について検討することである.健常成人26名をNMES+ECC群,コントロール群にランダムに振り分けた.NMES+ECC群にはトレーニングを15分間実施し,コントロール群は座位で待機とし,超音波画像評価法により筋厚の変化を評価した.NMES+ECC群はトレーニング後に筋厚が7%増加し,効果が10分間継続した(p<0.05).コントロール群は筋厚の変化が確認されなかった.トレーニングの有害事象は軽度であり,ドロップアウトはなかった.トレーニング直後の筋腫脹はトレーニングを継続した際の筋肥大と相関する可能性があり,NMES+ECCが内在筋の筋肥大を期待でき,かつ安全なトレーニング方法であることが示唆された.今後は,長期間の臨床試験で実行可能性,筋肥大ならびに臨床アウトカムへの効果を検証する必要がある.

著者関連情報
© 2023 一般社団法人 日本物理療法学会

This is an open-access article distributed under the terms of the Creative Commons Attribution 4.0 International.
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
feedback
Top