抄録
本研究の目的は,教職員研修の中核をなす都道府県立教育センターの教育相談研修の現状を明らかにす
るとともに,その今後のあり方を考察することにある。全国45機関について調査した結果,教育相談研修
はほぼ全国的に実施されており,複数の段階性を有する講座を設定している機関が多いこと,上級講座で
は募集人員は絞られるとともに実施回数は増える傾向にあること,個と集団の対応の両面が取り上げられ
ていること,構成的グループエンカウンターとブリーフセラピー,不登校対応などの学校で具体的に役立
つものが取り上げられていることを明らかにした。これらの結果を踏まえて今後の教育相談研修は,研修
内容の精選や多様な研修スタイルを保障した教育相談研修体系の確立を図ること,そのための講師陣の確
保や高等教育機関などとの連携を図ること,さらに幼稚園教員向け研修の充実や教育相談と研修の融合,
地域間格差の是正が必要であることを論じた。