抄録
本研究の目的は,合宿制SGEのエクササイズとして2泊3日の期間中に4回行われた全体シェアリングにお
けるメンバーの発言内容の変化を解明することである。方法として研究1と研究2を行った。研究1は発言を
分類するカテゴリーの作成が目的であった。すなわち,5人のSGE専門家が同意したカテゴリー10項目を選
出した。すなわち,①公共性のある問題,②コンフロンテーション(対他者),③コンフロンテーション
(対自己),④流れを変える(無意図的),⑤流れを変える(自己顕示的),⑥ネガティブな感情(対スタッフ),
⑦ネガティブな感情(対自己),⑧ポジティブな感情,⑨支持的発言,⑩意味の自己開示であった。このカ
テゴリーの妥当性を検証した。研究2では,全体シェアリングでの発言内容の変化を明らかにすることであ
る。そのためにSGEの参加メンバー32名の発言を,研究1で開発された10カテゴリーで分類し,4回の比較
をした。その結果,メンバーのコンフロンテーション発言やネガティブ発言が出た後に,ポジティブ発言
やサポーティブな発言が出てくるということが分かった。つまり,対他者,対自己への否定的感情表現が
見られた後に,メンバーの肯定的・建設的な感情表現が見られるという事実が明らかになった。