抄録
対極板の破損事故,およびアクティブコード用アダプタによる熱傷事故の,2つのトラブルを経験した。対極板破損による事故の防止策は,「対極板監視モニタ付電気メス」を使用するか,破損しない対極板を使用することである。しかし,かなり高い確率で破損し易い対極板が市販されていることから,対極板を選定する場合は,破損しない構造や強度も考慮に入れる必要がある。熱傷事故はアダプタに構造上の大きな欠陥があったことが原因であった。しかし,原因を追求する過程で,JIS測定法では基準内であった高周波漏れ電流が,手術室内のように対極板を生体に装着した状況では,JIS基準を大きく逸脱することが判明した。これは手術室内で原因不明の電撃事故に遭遇していることを示唆している。今後の電気メスの開発とJIS基準の改正を望みたい。