抄録
大動脈再弁置換術後に発症した横紋筋融解症に対して,血液透析,血液透析濾過,および持続的血液濾過を施行し,救命し得た1例を経験した。症例は29歳男性で,他院にて大動脈弁閉鎖不全の診断で,大動脈弁置換術を施行されたが,術当3ヵ月目に弁置換術後心内膜炎と診断され,当院で大動脈根部パッチ形成と大動脈歳弁置換を施行した。手術は問題なく終了したが,術後に,長時間の大腿動脈送血による片側下肢虚血が原因の横紋筋融解症を発症した。緊急血液透析による血清カリウム値の急速是正に続いて,血液解析濾過,および持続的血液濾過を実施した。持続的血液濾過は48時間で離脱し,以後順調に経過した。