抄録
近年,抗血栓材およびヘパリンコーティング材等が数多く臨床に応用されるようになった。今回我々は,高度の心機能低下を呈した重症急性心筋炎に,長期の心肺補助循環(PCPS)を行い救命し得た症例に対して用いた,Medtronic社製カメーダコーティング回路CCS4とクラレ社製MENOX AL6000人工肺および経皮的カニューレ(DLP社製)で,F-F.Bypassに連続6日間使用した回路を走査型電子顕微鏡にて観察した。ヘパリンコーティング材CCS4回路のセル,Bio-pump cone,チューブには,血栓形成は認められなかったが,Bio-pump軸部に肉眼的に血栓形成を認めた。非ヘパリンコーティング材である経皮的カニューレには,血栓形成は認められなかった。非ヘパリンコーティング材人工肺に,白色血栓および赤色血栓を認め,走査電顕上にてフィブリン形成を認めた。しかし,臨床上問題はなかった。