抄録
Terminal Warm Blood Cardioplegia(TWBC)を導入し,再灌流後の心機能回復について検討した。対象はTWBCを実施したCABG手術10例と,TWBCを施行しないCABG手術10例とした。両群における再灌流後(大動脈遮断後)の自然心拍再開率・再開時間,術後のカテコラミン使用量について検討した。再灌流後における自然心拍再開率は,TWBC群80%,NTWBC群20%と有意な差を認めた。TWBC群での自然心拍再開時間は1~2分であった。心筋逸脱酵素であるCK-MB値には,術後両群間に有意な差は認められなかった。一方,カテコラミン使用量は,NTWBC群に比しTWBC群では有意に少なかった。以上の結果より,TWBCの効果として術後早期の心機能回復を促進させ,人工心肺離脱後の心機能回復に有用であったと考える。