体外循環技術
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定圧制御弁を用いた吸引脱血法による低容量体外循環の有用性に関する実験的検討
野口 悟司中田 精三増田 行雄富田 敬司松宮 勝竹谷 哲市川 肇鍵崎 康治澤 芳樹門場 啓司松田 暉
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1997 年 23 巻 3 号 p. 12-13

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抄録

開心術症例の手術成績は,近年著しく向上したが,未だ体外循環の影響は予後を左右する因子であり,その改良が必要である。最近,吸引脱血を行うことにより,体外循環回路を短縮した低容量の体外循環回路が開発され,無輸血開心術が報告されている。今回我々は,低圧制御弁を開発し,吸引脱血下でも安全に,かつ簡便に操作できる低容量体外循環回路を開発したので報告する。実験には成犬を使用した。1時間の落差脱血および吸引脱血の体外循環を施行し比較検討した結果,低圧制御弁を使用することで安定した吸引脱血による体外循環が可能となった。更に回路の短縮化により回路充填量の削減も可能となった。

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© 日本体外循環技術医学会
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