体外循環技術
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ヘパリン濃度とACTについての検討
―Hepcon HMSを使用して―
鷹橋 浩窪田 將司河田 修一黒田 廣森本 清貴上久保 康弘大場 淳一石橋 義光青木 秀俊村上 忠司
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1997 年 23 巻 3 号 p. 40-44

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抄録

Medtronic社製ヘパリン濃度測定装置Hepcon HMSを8例の開心術症例に使用し,従来より当院で使用していたヘモクロンACTと,Hepcon HR ACT(2ch)とを比較検討した。更に,ACT値とHepcon HMSヘパリン濃度との関係について検討した結果,ヘモクロンとHR ACTでは,ACT200秒以下で相関係数,0.68,200以上では0.56と相関は弱く,誤差も平均で16%とかなりのばらつきが見られた。HR ACTの2ch間を比較すると,相関係数はACT200秒以下で0.95,200秒以上で0.98,誤差も平均で3.5%と非常に再現性の良い装置であった。ACTとHepconヘパリン濃度の比較ではヘパリン濃度以上にACTが延長しており,いずれのACT測定装置とも相関関係は見られず,ACTからヘパリン濃度を推測することは困難と考えられた。

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© 日本体外循環技術医学会
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