1997 年 23 巻 3 号 p. 45-49
今回,体外循環時のヘパリン投与量の指標として用いるACT測定装置ヘモクロン401と,Hemotec ACT II の2機種を使用する機会を得たので,比較検討を行った。ヘモクロンに比べACT II は,検体血液量が少なく,新生児などの使用に有用であり,ヘパリナーゼテストによる過剰なプロタミン投与を防止できる利点がある。しかし,カートリヅジの保存や使用前に加温しなければならない欠点がある。ACT測定においては,2機種とも通常の体外循環への使用に,問題はないと思われた。しかし,多量のアプロチニン投与においては,共に指標として用いるのに困難があると考えられた。