2001 年 28 巻 2 号 p. 10-15
【要旨】体外循環中の確実なデータの収集を主目的に,独自の体外循環自動記録Systemを開発し,約100症例を対象にその機能および有用性について検討した。体外循環中の人工心肺側および生体側情報が1分間隔で自動記録されることで,確実なデータの収集が行われ信頼性の高い体外循環記録を得ることができた。また,体外循環中の記録が自動化されたことで,手書きによる記録の必要性がなくなり体外循環の操作や周辺機器の操作に集中することができ,業務の省力化および安全性が向上した。機能面においても予想ヘモグロビン値や体表面積からの体外循環灌流量の計算,および体外循環中の水分出納も自動計算されることで,従来より行っていた計算よりも早くて確実な情報を得ることが可能となった。本体外循環自動記録Systemは,PerfusionistをサポートするSystemとして大変有用である。