体外循環技術
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プレコネクト回路使用PCPS装置により救命し得た術中心停止の1例
阿部 功乾 清重大泉 弘幸成毛 佳樹塩野 知志島崎 靖久
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キーワード: PCPS, プレコネクト, 心停止
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2001 年 28 巻 2 号 p. 47-48

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抄録

【要旨】肺線維症確定診断目的で,全身麻酔下に肺部分切除を受けた67歳女性が,手術終了後の体位変換時に突然心室細動心停止を来した。心マッサージに対しまったく反応せず,PCPSを実施することにした。循環器外科医への連絡5分後に外科医が手術室に到着。PCPSの準備および送脱血カニューレ挿入を行い,7分後にPCPS送血開始となった。PCPS開始まもなく自己心拍は再開した。翌日PCPSからの離脱に成功し,神経学的な障害はなく,術後第16病日に独歩内科転科した。プレコネクト回路を用いるPCPS装置はワンタッチで回路に装着でき,PCPS未経験医師でもカニューレ挿入担当医師からの指示でセットアップ可能であった。また,充填作業もオートプライミング機構により簡便に行われた。機器,回路,カニューレ,輸液剤などを事前に準備し,手術室の隣に配備することで,手術室内緊急事態に対し極めて速やかに対処可能であった。プレコネクト回路使用PCPS装置は,少ない人員で短時間にセットアップ可能であり,緊急を要する心停止症例に対し極めて有用であった。

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© 日本体外循環技術医学会
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