体外循環技術
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逆行性脳灌流法を用いた下行大動脈人工血管置換術の1症例
山村 晃生朝日 亨谷澤 勝小林 英知川口 聡橋本 雅史伊藤 茂樹小櫃由 樹生石川 幹夫石丸 新
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2002 年 29 巻 1 号 p. 46-49

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抄録
【要旨】DeBakey III b型解離性大動脈瘤の瘤内血栓がある再手術患者に対し,脳塞栓の回避と視野の確保を考え,本症例に高本らが報告した『超低体温下,簡単な脳逆行性灌流法』を選択し有効であった症例を経験した。症例は61歳,男性。身長167cm,体重70kg。鎖骨下動脈分岐部直下にエントリーを有する慢性解離性大動脈瘤であったため,大動脈遮断時の壁損傷およびdebrisの飛散を懸念して,間欠的な逆行性脳灌流法と超低体温下,循環停止法を用いて下行大動脈人工血管置換術を行った。本法は良好な視野を得ることができた。回路には,脳分離体外循環回路を使用した。
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© 日本体外循環技術医学会
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