体外循環技術
Online ISSN : 1884-5452
Print ISSN : 0912-2664
ISSN-L : 0912-2664
症例報告遠位弓部大動脈瘤に対してオープンステントグラフトを用いた体外循環の経験
松井 孝拓村上 智美木村 公洋長 伸介中田 金一秋山 謙次根岸 七雄
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 32 巻 2 号 p. 203-204

詳細
抄録
【要旨】遠位弓部大動脈瘤に術中ステントグラフトグラフトを用いて良好な成績を得たので報告する。症例は67歳男性。高血圧,糖尿病,血小板減少性紫斑病を合併していた。術前にγ グロブリン製剤の大量投与を行い血小板減少性紫斑病の治療を行い手術となった。手術は,胸骨正中切開,上行大動脈送血にて体外循環を開始し,直腸温28℃にて大動脈遮断,同時に心筋保護液を注入して心停止とした。次に循環停止とし順行性脳分離体外循環を弓部大動脈3分枝に灌流を開始した。同時に弓部大動脈切開部よりシースに内挿したステントグラフトを挿入した。また,オクルージョンバルーンを挿入し,大腿動脈より下半身への送血を開始した。その後,下半身送血を停止し,オクルージョンバルーンとシースを引き抜き,ステントグラフトを留置した。ステントグラフトの中枢側を縫合し,切開した弓部大動脈を閉鎖し,同時に脳分離体外循環を終了し,体外循環を再開し,直腸温が36.5℃ になった時点で体外循環から離脱した。術中ステントグラフト法を行うことにより体外循環,脳分離体外循環,心筋虚血時間の短縮などにより体外循環による合併症を軽減することができた。
著者関連情報
© 日本体外循環技術医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top