体外循環技術
Online ISSN : 1884-5452
Print ISSN : 0912-2664
ISSN-L : 0912-2664
CABG術後吻合部破裂に対し超低体温間歇的循環停止法を施行した1症例
渡部 悟千葉 二三夫佐藤 友則斎藤 大貴石田 絢也今野 裕嗣那須 敏裕菅原 誠一根本 貴史小林 暦光千葉 直樹古川 博一岡本 史之
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 32 巻 2 号 p. 222-224

詳細
抄録
症例は78歳女性。CABG術後慢性縦隔炎となり経過を観察していたが,胸部正中創より大量の出血があり当院に緊急搬入された。検査の結果,SVGの大動脈吻合部が感染により仮性瘤化して破裂したものの,出血が高度な癒着により内部に貯留し,破裂部を圧迫して出血が抑えられていると診断。再度の大出血の危険性が高いと考え,手術を行うこととなった。そこで体外循環法を検討したところ,癒着を剥離する際に大出血を回避する目的で循環停止が必要と判断されたが,高度な癒着のため手術方法を術中に決定しなければならないことから,循環停止時間が長時間となることでの脳障害が懸念された。そのため,直腸温18℃とした時点で体外循環のON/OFFで循環停止と血液灌流を交互に行う超低体温間歓的循環停止法を選択した。半閉鎖式のF-Fバイパスで体外循環を行い,上行大動脈仮性瘤破裂パッチ閉鎖術施行。総体外循環時間267分,完全循環停止時間35分,間歇的血液灌流時間36分で,人工心肺は容易に離脱可能であった。その後,脳合併症を生じることなく退院となった。
著者関連情報
© 日本体外循環技術医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top