日本摂食障害学会雑誌
Online ISSN : 2436-0139
特集企画~摂食障害の治療の考え方~
多職種からの視点~管理栄養士の視点~
関根 里恵
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2022 年 2 巻 1 号 p. 28-35

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抄録

摂食障害における栄養食事療法は,外来,救急外来,集中治療,入院のいずれかのレベルから開始される。早期から栄養指導を実施し,管理栄養士は,キーパーソンも含め患者との良い治療関係を構築し,低栄養の改善,体重回復に努めることが重要である。神経性やせ症患者は炭水化物を制限しており,このことが摂取エネルギー低下の要因となっている。炭水化物割合の下限値は慎重に検討する必要があり,控えた炭水化物を牛肉,豚肉,鶏肉などの動物性食品に置き換えると予後に大きく影響する可能性がある。過食症患者は,過食や自己誘発性嘔吐,下剤や利尿剤の誤用などといったパージングを抑えることに重点を置いているが,過度の食事制限はこれらの患者の過食や嘔吐を悪化させる可能性がある。従って,栄養指導では,患者が規則的かつ適切な食事量を守ることに焦点を当て,管理栄養士はこれらの患者の治療計画において役割を果たすことが重要である。

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© 2022 日本摂食障害学会
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