はじめに:コロナ禍は子どもや青年の日常生活に多大な影響を与えた。本研究は,コロナ禍における学校現場での生徒の摂食障害関連行動の実態を明らかにし,教育と医療の連携に活かすことを目的とする。
対象と方法:全国の養護教諭を対象に摂食障害対応に関するオンラインアンケートを実施し,混合研究法で分析した。
結果:約6割の回答者に摂食障害対応経験があり,コロナ禍で増加を感じた養護教諭は13%だった。学校現場では,コロナ禍での摂食障害の変化と,コロナ禍前から変わらない傾向が混在して認識されていた。また,生徒がSNSで情報を得るが,十分に吟味できていないことが課題として挙げられた。
考察:コロナ禍での生活様式の変化が摂食障害の発症と悪化に影響している。摂食障害への対応指針等を養護教諭へ周知する方法を工夫する必要がある。
結語:本研究を基にした,学校への支援体制の整備とデジタルリテラシー教育の強化が求められる。
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