本研究の目的は,援助要請自立型,援助要請過剰型,援助要請回避型がそれぞれどのような特徴を有するのかを明らかにすることである。大学生を対象に2つの質問紙調査を実施した。研究1では悩み,抑うつ,ソーシャルサポート,利益・コストの予期を尋ね,研究2では悩みの体験,親和動機,自律性を尋ねた。その結果,援助要請過剰型は,サポート資源は多いが抑うつや拒否不安なども高いこと,援助要請回避型は独立性は高いものの,ソーシャルサポートや自己決定性が低く,抑うつが高いことが明らかになった。そのため,過剰型と回避型は,自立型に比べ何らかの支援ニーズを有している可能性が考えられる。