教育心理学研究
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原著[実践研究]
対人・非対人的感謝介入が小学生の学校適応に及ぼす効果に関する検討
―反すう,楽観性,悲観性,及びストレス反応に着目して―
市下 望野田 哲朗
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2022 年 70 巻 1 号 p. 87-99

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抄録

 本研究は,感謝の対象を人への感謝である対人的感謝によるものと,こと・ものへの感謝である非対人的感謝によるものに統制した上で,感謝の筆記と読み上げが,反すう,楽観性,悲観性,ストレス反応に及ぼす効果について検討したものである。小学5・6年生183名を対象とし,87名を対人的感謝群,96名を非対人的感謝群に割り付けた。研究協力者は,3週間にわたり,感謝対象と内容を記載し,読み上げる活動を行った。時期はpre,post,follow-upの3水準で変化を比較した。その結果,対人的感謝群においては,感謝と楽観性の有意な上昇が見られた。非対人的感謝群においては,感謝の有意な上昇とストレス反応の有意な低下が見られた。以上の結果を踏まえ,今後の課題について考察を行った。

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© 2022 日本教育心理学会
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