抄録
トピラマート(TPM)が小児の体格に及ぼす経時的影響を検討した。対象は1~14歳の小児てんかん患者40名。Body mass index(BMI)を性別年齢別標準値と比較し、standard deviation score(SDS)を算出した。TPM開始時に比し6カ月後、12カ月後のBMI SDSは低下した。この間、体重と身長の平均値は増加した。体重の増加量は成長に伴う生理的増加の期待値に達しなかったと考えられる。6カ月後のBMI SDSに及ぼす影響について、性別、年齢、てんかん症候群分類、TPM用量、併用薬剤数、バルプロ酸併用、ベースラインの体格を検討した結果、いずれも統計学的有意差を認めなかった。成長期の小児にTPMを使用する際には体格の変化に注意すべきである。その際、BMI SDSによる評価が有用である。