てんかん研究
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進行性ミオクローヌスてんかんと若年性ミオクローヌスてんかんの外来初診時における鑑別診断の試み
兼本 浩祐川崎 淳河合 逸雄
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1995 年 13 巻 1 号 p. 9-14

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抄録
てんかんを疑われて来院した進行性ミオクローヌスてんかんの症例 (以下PME群) を, 若年性ミオクローヌスてんかんの症例 (以下JME群) と比較し, 問診と初診時の脳波所見について, 両群で有意差を示す項目を見いだすことを試みた。その結果, (1) 基礎律動の徐波化, (2) 棘徐波の出現の頻繁さ (最初に棘徐波が出現した時点から30秒以内に棘徐波の群発が3回以上) が, PMEに, (3) 覚醒後数時間にほぼ限定された大発作がJMEに, 有意に多い特徴として取り出された。初期の段階におけるPMEは, JMEと様々の点で誤診される危険のある病態であることを強調し, JMEの診断の際に留意すべきであることを指摘した。
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© 日本てんかん学会
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