実験社会心理学研究
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対人認知次元の構造的変化に関する縦断的研究
廣岡 秀一山中 一英
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1997 年 37 巻 1 号 p. 37-49

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抄録

本研究の目的は, 階層的主成分分析 (村上, 1990) を用いて, 対人認知次元の時系列的変化および次元上の得点の変化を構造的に検討することであった。97名の女性の大学新入生が, 入学して始めて出会った同性の他者の印象を8ヶ月間に5時点にわたって評定した。加えて, 認知的複雑性の測定が, 最後の印象評定から約1年後に実施された。
得られた主な結果は以下の通りである。(1) 時点を通して共通した次元として 「個人的親しみやすさ」 「社会的望ましさ」, 「活動性」 の3つの次元が抽出された。(2) 出会いの初期から比較的安定した因子得点と, 時点によって変動する因子得点とが同一次元上に見いだされた。(3) 評価次元と活動性次元では時系列的変化のパターンが異なっていた。(4) 認知的複雑性は出会いの初期の印象と関連する可能性が示唆された。

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© 日本グループ・ダイナミックス学会
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