実験社会心理学研究
Online ISSN : 1348-6276
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早期公開論文
早期公開論文の3件中1~3を表示しています
  • 酒井 明子, 渥美 公秀
    原稿種別: 原著論文
    論文ID: 1824
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/10/29
    ジャーナル フリー 早期公開

    本研究は,災害という大きな困難に直面した被災者が新たな安定状態を回復する過程に着目した質的研究である。災害時の心理的ストレスは,単線的な心理的回復過程が暗黙のうちに前提とされている。しかし,今日の大規模な災害による被害の甚大さや避難所・応急仮設住宅の設置期間の長期化等は,大切な家族や住み慣れた家を失い生きる意欲を失った人々や自力で生活展望を考えることが困難な高齢者の孤立死や自殺,閉じこもり問題を加速化させており,心理的回復過程も長期化し複雑さを増していると考える。そこで,本研究では,東日本大震災後7年間の心理的回復過程を被災者の語りから分析した。その結果,被災者の心理的変化の特徴は6つのパターンに分類された。また,心理的回復過程には,潜在的な要因及びストレスを慢性化させる要因が影響していた。そして,個々の被災者の心理的変化ラインの時間軸を重ね合わせた結果,1年目,4年目,7年目の回復過程には調査回によって異なる特徴が見出せた。これらの結果を踏まえ,慢性化する可能性のあるストレスを抱えた被災者の長期的な心理的変化と影響要因について論じた。

  • Keiko Ishii
    原稿種別: Short Note
    論文ID: 1909
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/10/02
    ジャーナル フリー 早期公開

    Previous research has demonstrated that when people have to choose a product for which they do not have a preference and can observe their partners’ choices in advance, they are more likely to imitate their partners’ choices when choosing privately, whereas they are likely to choose differently when they are with their partners. The present study extends this evidence by testing Japanese participants and examining individual differences in the need for uniqueness. Despite the Japanese cultural norm of interdependence, which is positively associated with conformity, less than half of the participants imitated their partners’ choices, whether they chose privately or publicly. Moreover, people with a high need for uniqueness tended to choose a different option when choosing in front of their partners. Implications for the consequences of social influence are discussed.

  • 松木 祐馬
    原稿種別: 原著論文
    論文ID: 1822
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/09/25
    ジャーナル フリー 早期公開

    本研究は,集団極性化の説明理論に基づき,テキストベースで進行する集団討議への接触が個人の態度変容に与える影響について検討することを目的とした。具体的には,討議参加者が内集団成員であるか匿名者であるかと,実験参加者の意見が討議中において多数派意見であるか少数派意見であるかを操作し,内集団成員性と意見の優勢性が個人の態度変容に与える影響について,ベイジアンANOVAを用いて検証した。実験は2度に渡って行われ,分析には1回目の実験と2回目の実験両方に参加した68名のデータのみ使用した。分析の結果,接触した討議において自身の意見が少数派意見であった場合には態度の軟化が生じ,自身の意見が多数派であった場合には,討議が匿名者間で行われた場合のみ,態度の極化が生じることが示された。以上の結果から,テキストベースで進行する集団討議への接触においても,集団極性化現象と類似した態度変容が生じることが示唆された。

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