日本食品化学学会誌
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アプラマイシンの LC-MS/MS 分析のための畜産物からの試料調製法
小笠原 英城瀬古 万理穐山 浩矢野 竹男
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2022 年 29 巻 2 号 p. 124-133

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抄録
畜産物に残留するアプラマイシンを LC-MS/MS 法で測定するための試料調製方法を検討した。アプラマイシンを試料からアルカリ加水分解または n- ヘキサン存在下トリクロロ酢酸(TCA)で抽出し、2 種類の逆相系ビニルベンゼン共重合体固相でマトリクス成分を除去したのち、逆相系陽イオン交換共重合体固相でアプラマイシンを精製する方法を検討した。抽出液からのアプラマシンの精製は基準値濃度のアプラマイシンを添加した牛の筋肉、牛の肝臓、牛の脂肪で評価した。添加回収率は、アルカリ加水分解抽出 75.5% – 90.1%、ヘキサン – TCA 抽出 77.3% – 92.6% であり、食品中に残留する農薬等に関する試験法の妥当性評価ガイドライン(厚生労働省医薬食品局・食安発第 1115001 号)に示された回収率である 70 – 120% の範囲を満たすものであり、測定に影響を及ぼすマトリクス成分を十分に除去できる方法であることが確認できた。今回検討した方法は畜産物に残留するアプラマシンを LC-MS/MS で定量測定するための試料調製方法として有効である。
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© 2022 日本食品化学学会
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