森林利用学会誌
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論文
林道から流出する雨水量に影響をおよぼす要因の解析
市原 恒一豊川 勝生澤口 勇雄
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1996 年 11 巻 1 号 p. 3-12

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抄録
林道路面排水施設の設計に供する基礎的資料を得る目的で,中津川営林署の地形・道路構造の異なる2本の林道において,排水施設が処理する雨水量および降雨量を測定した。はじめに,林道路面上を流れる水の流出モデルを作成した。次に,観測資料を基に路面流出率および道沿い流域流出長を特性曲線法により計算した。その結果,ピーク降雨量が1.1mm/minの時に,道沿い流域流出長の最大値は,主谷沿いの幹線林道で7.1m,中腹から尾根沿いの支線林道で2.6mであった。路面流出率および道沿い流域流出長に影響をおよぼす因子を求めるため,重回帰分析を行った。重回帰式には1時間先行降雨,道沿い流域奥行きおよび路線位置区分指標が選択された.2本の重回帰式に選択された因子は一致した。
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© 1996 森林利用学会
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