1996 年 11 巻 1 号 p. 13-20
廃道トラクタ集材路の路面・路体を保全するための基礎的資料を得る目的で,廃道後の路面から流亡する土砂量と降雨量を測定した。流亡土砂量の予測にUniversal Soil Loss Equationを適用するため,測定値から土壌係数を計算し,それに影響を与える因子を相関分析により求めた。その結果,土壌係数は切取のり高と廃道後の経過年との関係が大きいことが明らかになった。さらに,重相関分析を行い,土壌係数の簡易な算出式を導いた。また,トラクタ集材路の土砂流亡量を減少させるためには,切取のり高を低くする配慮が必要であることが明らかになった。