森林計画学会誌
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短報
衛星コンステレーションを用いた竹林分布把握における最適撮影時期の探索
井上 修吾太田 徹志 溝上 展也
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2024 年 57 巻 2 号 p. 45-51

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抄録

井上修吾・太田徹志・溝上展也:衛星コンステレーションを用いた竹林分布把握における最適撮影時期の探索,森林計画誌57:45~51,2024 衛星リモートセンシングデータから竹林を抽出する際の最適撮影時期を検証した。対象地は福岡県旧立花村周辺とし,2022年1月から12月までの合計11枚のPlanetScopeデータを入手した。11枚のデータに機械学習モデルを適用して竹林と竹林以外の2クラスに分類し,その精度を比較した。その結果,全体精度は6月で最も高い91.2%,4月で最も低い74.6%だった。全体精度の1年間の推移としては,1月ごろに全体精度が低く,徐々上昇した後5〜6月をピークとなる山型となった。6月時点のデータを用いた竹林の分類においては,可視赤色光の重要度が最も高く,可視赤色光や可視緑色光や近赤外光を用いた植生指数の重要度も高かった。以上のことから,竹林の抽出には可視赤色光や可視緑色光や近赤外光を含む衛星により5〜6月に取得したデータを用いるべきと結論づけた。

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