日本林学会誌
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東京都水源林土壤に関する研究(第I報)
土壤型と化学的性質との関係(その1)
河田 弘鷹見 守兄
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1955 年 37 巻 8 号 p. 321-325

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抄録

(1) 東京都水源林藤尾山において同じ山腹の比較的近接した地点における各土壤型について化学的性質を検討した。
(2) BB-BD (d)-BD-E型の各土壤については,乾性から湿性に移るに従つてC-N率の減少,酸度の減少,pHの上昇,置換性石灰及び同石灰飽和度の増大が見られた。
(3) 各土壤型における断面形態の相異からも認められるように,乾性から湿性に移るに従つて落葉の分解が良好となり,同時に化学的性質も良好となることを示した。
(4) Bc型土壤の化学的性質は他の土壤型とは異なつた特微を示していた。
(5) 塩基置換容量の定量法についてPeech法およびA. O. A. C. 法の比較検討を行つた。

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