日本林学会誌
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林分成長量の直接予測法 (I)
単木抽出
西沢 正久
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1955 年 37 巻 9 号 p. 368-373

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抄録

林分成長量の直接予測法の中,単木抽出について種々なる方法を比較した。
使用材積表としての樹高曲線による材積表, V=a+bD2, V=a+bD2H の2つの型については精度は最後のものが最もよいが,成長量は相対的なものであり5年間位では現在の材積表を使用しても差支えないので,簡便な, V=a+bD2またはV=a+bD2H型の地方材積表で充分と思われる。林分表法は繁雑な操作であるが,簡便な2段法,回帰法による方法によつて同じ位の成長量が得られた。
回帰法による型で抽出誤差計算も可能である。抽出分数及び副次標本数については稿を改めて論じたい。
理想的な方法は,副次標本について樹幹析解して, VIとD2Hとの回帰により全林皮内材積を推定し, VIとVI (5) との回帰により過表皮内材積を推定して,その差で成長量を求める事である。

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