日本林学会誌
Online ISSN : 2185-8195
Print ISSN : 0021-485X
3支点架線についての研究 (IV)
3支点架線の動的シミュレーションの方法
神崎 康一山本 俊明沼田 邦彦酒井 徹朗
著者情報
ジャーナル フリー

1977 年 59 巻 4 号 p. 132-138

詳細
抄録

前報において,電磁クラッチを用いた張力制御系を考え,線形理論による制御系の設計を行なったが,その後の実験で,そのような線形理論による設計がまったく役に立たないこと,制御系の設計には本来の3次元非線形系の動的なシミュレーションが必要であることが判明した。そこで,電算機の動的シミュレーション・プログラムを作成した結果,ほぼ実験によって得られた荷重点の運動軌跡を追跡できることが確かめられた。その方法は各支点における索の張力,ドラムの駆動力,慣性抵抗,粘性抵抗,摩擦抵抗の釣合い関係と荷重点の移動に伴う慣性力と重力および3つの索張力の釣合関係をもとにして,それと外力によって生ずるドラムの加速度や速度から各索長の変化を計算し,算出された索長から再び,索線形が直線であると仮定して,荷重点位置を求める逐次計算法である。

著者関連情報
© 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top