抄録
本研究ではLandsat-5 TMデータを用いて落葉広葉樹天然林における葉面積指数 (LAI) の推定を試みた。新潟県滝首湿原流域, 日尊の倉山流域で落葉広葉樹天然林のLAIをリタートラップ法により測定した。 LAIの実測値とLandsat-5 TMデータから得られる各バンドの輝度値, タッセルドキャップの概念のBrightness, Wetness, Greenness, 正規化植生指数 (NDVI), 比植生指数 (RVI) との関係を調べた結果, NDVIと最も高い相関を示した。指数式でLAIとNDVIとの関係を表した結果, 標準誤差率は6.6%であった。さらに, LAIと葉乾重量の一次回帰式を求めた。二つの式を用いてNDVIから推定した葉乾重量と実測値との相関係数は0.576, 有意水準1%で有意であった。 LAI-NDVI関係式を適用して, 研究対象地におけるLAI分布図を作成した。 LAIの平均値は滝首湿原流域で4.15, 日尊の倉山流域で5.00であった。