日本消化器外科学会雑誌
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症例報告
転移性肝癌との鑑別に苦慮した肝reactive lymphoid hyperplasiaの1例
梶岡 裕紀稲垣 優北田 浩二德永 尚之岩垣 博巳園部 宏
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2016 年 49 巻 7 号 p. 633-640

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抄録
 症例は77歳の女性で,血便を主訴に近医を受診した.精査にて直腸癌を指摘され,2014年8月に直腸癌に対して手術施行された.この術前より肝腫瘤を指摘されていたため,切除目的に当科紹介となった.腹部造影CTでは肝臓S8にring enhancementを伴う11 mm大の結節影を認めた.Ethoxybenzyl-MRI(EOB-MRI)ではT1 強調像で低信号,T2強調像で高信号,拡散の低下を認め,肝細胞相で低信号を呈した.同病変はFDG-PETにても集積の亢進を認めたため,転移性肝癌に矛盾しない所見であり,術前診断は直腸癌同時性肝転移とした.手術はS8の肝部分切除術を施行した.病理組織学的検査ではreactive lymphoid hyperplasia(以下,RLHと略記)とされた.肝臓に発生したまれなRLHを経験したため,報告する.
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