日本消化器外科学会雑誌
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症例報告
胆囊神経内分泌腫瘍の1切除例
四元 宏和五代 天偉末松 秀明山内 美帆子藤川 寛人深野 史靖田村 功利野 靖鈴木 紳一郎益田 宗孝
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キーワード: neuroendocrine tumor, G1, 胆囊
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2018 年 51 巻 4 号 p. 263-270

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抄録

症例は40歳の男性で,人間ドックの腹部超音波検査で胆囊内腫瘤を指摘され当院を受診した.採血では腫瘍マーカー(CEA,CA19-9,DUPAN-2)の上昇は認めなかった.腹部超音波検査では胆囊頸部に12 mm大の不整形隆起性病変を認め,造影CTでも胆囊頸部に造影効果を伴う腫瘤性病変と胆囊壁の肥厚を認めた.胆囊腫瘍と診断し,腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した.病理組織検査は,10 mm大のIp型ポリープで,類円形核と顆粒状・両染性の細胞質からなる均一な細胞が粘膜固有層内の細胞胞巣内で増殖していた.免疫染色検査ではCD56陽性,chromogranin A陽性,synaptophysin陽性であり神経内分泌腫瘍と診断した.Ki67 index <1.0%であり2010 WHO分類でG1であった.

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