日本消化器外科学会雑誌
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症例報告
膵頭十二指腸切除術後の肝外門脈閉塞による小腸静脈瘤出血に対しRex shuntを施行した1例
豊田 純哉熊本 宣文土屋 伸広藪下 泰宏澤田 雄本間 祐樹森岡 大介松山 隆生秋山 浩利遠藤 格
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2020 年 53 巻 11 号 p. 871-881

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抄録

症例は67歳の男性で,当院にて24年前に十二指腸乳頭部癌に対して全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術+術中放射線照射25 Gyを施行した.術後8年目より晩期放射線合併症と考えられる肝外門脈閉塞による求肝性側副血行路の発達を認めていた.黒色便を主訴に当院を受診され,上部消化管内視鏡検査で挙上空腸に形成された側副血行路の静脈瘤から出血を認めた.内視鏡下硬化療法を行い,根治療法としてRex shuntを施行する方針とした.右内頸静脈グラフトを用いて挙上空腸静脈-門脈臍部バイパスを作成した.術後4日目に血栓によるグラフト閉塞,腹腔内出血を認め,再手術を施行した.グラフト内の血栓を除去し,左大伏在静脈でspiral vein graftを作成し,挙上空腸静脈と内頸静脈グラフトの間に吻合し,バイパスを再作成した.術後2日目より抗凝固療法を行い,その後グラフト内に血栓の形成なく軽快退院した.

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