日本消化器外科学会雑誌
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症例報告
大腸癌に対するロボット支援下腹腔鏡下結腸右半切除術の2例
福与 涼介馬場 裕信松山 貴俊菊池 章史山内 慎一髙岡 亜弓松宮 由利子山本 雄大徳永 正則絹笠 祐介
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2020 年 53 巻 2 号 p. 164-171

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抄録

2018年4月よりロボット支援下腹腔鏡下直腸切除術,切断術が保険収載され注目を集めている.海外ではロボット支援下結腸切除術も増加傾向にあるが,本邦からの報告は見られない.今回,当科にて本邦初となるda Vinci Xiサージカルシステムを使用したロボット支援下結腸右半切除術を2例経験したため報告する.恥骨上横一列のポート配置でリンパ節郭清,結腸授動を行い,吻合は体腔内でSure Form®を用いて行った.いずれも合併症なく第6病日に退院となった.ロボット支援下右側結腸切除術では腹腔鏡と比較し手術時間が長い傾向にあるが出血量低下や合併症率の低減,疼痛の軽減といったメリットが海外から報告されている.本邦においても安全性,根治性において,従来の腹腔鏡手術と遜色ないこと,さらには優越性を証明するために,さらなる経験とエビデンスの蓄積が必要と考える.

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