日本消化器外科学会雑誌
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特別報告
臨場感にあふれ,正確で簡潔な手術記録とそのシステム化
秋月 恵美竹政 伊知朗
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2020 年 53 巻 2 号 p. 198-204

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抄録

手術記録に求められることは「臨場感にあふれ,正確かつ簡潔な記載」と「記録のシステム化」である.「臨場感にあふれ,正確かつ簡潔な記載」のために手術記録は5項目で構成している.①正確な「患者情報」,②正確だがシンプルでわかりやすい「シェーマ」,③手術のリアリティを伝える「術中写真」,④手術のクオリティがわかる「摘出標本」,⑤冗長ではない「手術記事」.特に③④は手術のリアルな証拠となる重要な項目である.さらに,当教室では「記録のシステム化」のために手術記録はFileMaker® Proを使用し作成・管理・保管している.ソフトウェアのデータベース機能により,手術記録作成時に登録した情報を癌登録やNCDと連携させ業務を効率化している.作成した手術記録はPDFで出力し書類として使用している.私たちは手術記録を通して手術の質と治療成績の向上を追求し,現在,そして未来の患者さんにより良い手術を提供することを目指している.

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