日本消化器外科学会雑誌
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pm胃癌の臨床病理学的検討
池田 孝明堀 雅晴高木 国夫
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キーワード: pm胃癌
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1985 年 18 巻 3 号 p. 640-644

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抄録
癌研病院外科において1946年より75年までに手術されたpm胃癌は452例である.肉眼形態で早期癌類似pm胃癌とBorman型pm胃癌に大別し分析を試みた.pm胃癌の5年生存率は肉眼形態, リンパ節転移, 組織型で有意の差が認められた.早期癌類似pm胃癌は深達度smの早期胃癌と, Borrman型pm胃癌は深達度ssの進全癌と, 5年生存率, リンパ節転移の頻度, 組織型の割合においてきわめて近い関係にあることが判明した.また癌のpmへの浸潤形式をscattered typeとmassive typeに2大別してみると, 早期癌類似pm胃癌ではscattered typeの割合が多く, Borrman型pm胃癌ではmassive typeが多い.pmへの浸潤形式においても両者が異なる性格をもつものと考えられる.
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