抄録
胃癌骨転移例20例を検討した. 胃癌は肉眼型ボルマン3型, 占居部位胃中部~ 胃上部, 組織型porでlyの高度なものが多かった. 骨転移の症状としては腰背部痛が, 転移部位としては脊椎骨が最も多かった. 血中ALPは11例に高値を示したが, 骨由来のisozyme, ALP3が高値を示したのは2例にすぎなかった. 血中CEAは40%(6/15) に, 血中hCGは71.4%(10/14) に高値を示し, 血中hCGは胃癌骨転移の有用な腫瘍マーカーであった. その他, 骨転移の転移経路などについて考察を加えた.