日本消化器外科学会雑誌
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ラットの肝動脈遮断による肝組織ubiquinonの変動に関する研究
浅木 信一郎
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1987 年 20 巻 11 号 p. 2527-2535

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抄録
ラットの肝動脈を遮断し肝のubiquinonの変動を検討した. 遮断前のcoenzymeQ10 (CoQ10と略す) 値は15.6±1.3μg/gW-W.ではCoQ9値は107.8±587μgKgW. W. であった.
開腹手術によってラットの肝臓のCoQ10値は変動せず, CoQ9値は一過性に減少した. 肝動脈遮断後の肝障害のある時期に一致して, CoQ9値およびCoQ10値は一過性に上昇した. 外因性のCoQ10を投与すると, 肝臓のCoQ10値は投与後12時間を最高にして一過性の大きな上昇がみられた. 外因性CoQ10の基剤である界面活性剤を投与すると, 肝の内因性CoQ9およびCoQ10に対する複雑な影響がみられた.
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