日本消化器外科学会雑誌
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閉塞性黄疸肝に対する肝切除術の検討
術後経過に関与する術前因子について
塚本 賢治弘中 武鴻巣 寛園山 輝久野中 雅彦牧野 弘之土屋 邦之岡 隆宏
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キーワード: 閉塞性黄疸, 肝切除
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1987 年 20 巻 9 号 p. 2130-2135

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抄録
閉塞性黄疸肝肝切除17例を対象として, 術後経過に影響をおよぼすと考えられる術前因子 (肝切除率, 術前血清総ビリルビン値, 減黄率b値, 血清アルブミン値, プロトロンビン時間, ヘパプラスチンテスト, ICGR15, K, Rmax, 50g経口糖負荷試験) と術後経過との関連についてretrospectiveに検討を加えた.減黄率b値, 血清アルブミン値, プロトロンビン時間の良好な症例では, 術後順調に経過することが多かった.術前総ビリルビン値, ICGR15が高値を示した症例では手術死亡が多くみられた.50g経口糖負荷試験において, 正常型では全例術後順調に経過したが, linear型では手術死亡例が多く, これらの因子は肝切除術の術後経過を反映していると考えられた.
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