日本消化器外科学会雑誌
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表在食道癌の肉眼分類とその組織学的特徴
sm癌を中心とした検討
田原 秀晃塩崎 均小林 研二矢野 外喜治山田 毅矢野 浩司田村 茂行辻仲 利政城戸 良弘小川 道雄森 武貞若狭 研一桜井 幹已
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1989 年 22 巻 5 号 p. 1051-1056

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抄録

術前無治療表在食道癌25切除例を対象に, 新肉眼分類案による肉眼型と組織学的特徴を, sm癌中心に検討した. O-I型とO-II型の腫瘍長径を比較すると, ep面ではおのおの2.3cm, 2.6cmと同程度であるのに, sm層ではおのおの1.4cm, 0.5cmとO-I型の方が有意に大きかった (p<0.01). しかし, 他の組織学的特徴では差は認めなかった. 次に, sm癌のうち混合型を示した病巣を, 隆起型に0-IIb型のみを随伴するもの (IE型) 8例と, 隆起型と潰瘍型の併存するもの (UL型) 4例とに分類し検討した. すると, UL型は全例がly (+), n (+) であり, 浸潤型増殖を示すものが多かった. したがって, UL型病巣は, 単純型およびIE型に比べ生物学的悪性度が高いと考えられた.

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