日本消化器外科学会雑誌
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東京 (癌研) における胃癌治療の現況
大山 繁和太田 恵一朗石原 省太田 博俊松原 敏樹高橋 孝中島 聰總
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1998 年 31 巻 10 号 p. 2128-2131

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抄録

癌研における胃癌治療の歴史, 現在の治療内容などについて述べた. 癌研の胃癌診療の特徴は, 梶谷の肉眼分類, 限中浸を用いていること, および, ゆるやかな臓器別診療となっていることである. われわれは, 縮小拡大, さまざまに病期に応じた適切な外科治療を目指している. 縮小手術の典型が胃横断切除, 拡大手術のそれが左上腹部内臓全摘術であるが, 根治性を最も重視することがわれわれの基本的な治療方針である.
胃癌外科治療には, 切除術式, 郭清範囲, 再建法, アプローチなど, いまだ, 多くの検討すべき課題がある. 癌専門病院としての社会的責任を認識し, 胃癌外科治療上の問題の解決に努力したい.

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