頭頸部癌
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その他臨床
頭頸部粘膜悪性黒色腫の検討
松尾 美央子力丸 文秀檜垣 雄一郎益田 宗幸
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2014 年 40 巻 1 号 p. 102-106

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抄録

頭頸部粘膜原発悪性黒色腫は,非常に稀で悪性度が高い腫瘍である。今回当院における頭頸部粘膜原発悪性黒色腫の13例のretrospectiveな検討を行った。13例中一次治療として切除術が施行できた8例の3年局所制御率は73%,13例全体の3年粗生存率は31%であった。遠隔転移について検討すると,初診時からすでに38%(5/13例)の症例に遠隔転移を認め,13例全体の3年累積遠隔転移出現率は72%と非常に高率であった。また今回我々は,生検後から治療開始日までの日数と,治療成績との関係についても検討した。結果は,有意差はなかったものの,局所制御率,生存率,生存期間中央値,遠隔転移出現率いずれの面からみても,治療開始が遅れるにつれ悪くなる傾向にあった。

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© 2014 日本頭頸部癌学会
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