頭頸部癌
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口腔
口腔内に初発症状を呈した節外性悪性リンパ腫の検討
杉山 聡美岩井 俊憲小栗 千里中島 英行小泉 敏之太田 信介廣田 誠來生 知光藤 健司藤内 祝
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キーワード: 節外性, 悪性リンパ腫, 口腔
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2016 年 42 巻 3 号 p. 339-344

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抄録

口腔内に初発症状を呈する節外性悪性リンパ腫(ML)は非常にまれである。われわれは2005年1月から2015年12月までの間に当科を受診した口腔悪性腫瘍患者1,081例のうち口腔内に初発症状を呈した節外性ML10例について臨床的特徴を検討した。男性は7例,女性は3例であり,年齢は8~82歳(平均年齢:64.4歳)であった。8例が歯肉に生じており,その他の部位としては口底と頰粘膜に生じていた。病理診断ではびまん性大細胞型B細胞リンパ腫が7例を占めていた。Ann Arbor分類ではステージ I,II,III,IVはそれぞれ,3,1,2,4例であった。さらに,本邦で報告された口腔内に初発症状を呈する節外性ML115例を検討した。口腔病変を診断する際には,MLが口腔内に発生しうることを念頭に置くべきである。

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© 2016 日本頭頸部癌学会
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