機能性消化管障害は消化器疾患を疑う症状があるにもかかわらず,症状を説明できる器質的,全身的,代謝的疾患のない症候群であり,片頭痛との関連が指摘されている.年齢とともに改善傾向となる疾患であるが,成人期以降も腹痛発作が持続する症例もあり,わが国での実態は分かっていない.外来片頭痛患者の腹痛発作による救急受診の実態を,カルテベースで後ろ向きに検討した.片頭痛患者71例のうち30例が腹痛発作で救急外来を受診していた.うち25例 (35%) は入院が不要であった.高齢片頭痛患者のなかに機能性消化管障害が持続している症例があり,これらの一部に腹部片頭痛の症例が含まれる可能性を考える.