日本頭痛学会誌
Online ISSN : 2436-1577
Print ISSN : 1345-6547
症例
動脈解離との鑑別を要した軽微な頭痛と失語,失行で発症した中枢神経系原発性血管炎による若年性脳梗塞の一例
猪股 拓海大川 聡
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2024 年 50 巻 4 号 p. 735-739

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抄録

  症例は34歳男性.突然の軽微な前頭部痛を自覚後に運動性失語,観念失行が生じた.MRIにて左横側頭回~島回に新規梗塞を認めMRAでは左M2の閉塞を認めた.動脈解離を疑い血管壁イメージングを撮像し第2病日ではT1強調像高信号であったが第7病日には消失した.造影T1強調像血管壁イメージングを撮像し造影効果を呈し中枢神経系原発性血管炎と診断した.経口プレドニゾロンにて加療し,4週間後には造影効果の消失を認め徐々に血管閉塞も改善した.プレドニゾロンを漸減後も再発なく血管狭窄も消失を維持している.動脈解離を疑う症例でもMRIにて血管壁の信号変化をフォローし中枢神経系原発性血管炎を考慮する必要がある.

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© 2024 一般社団法人日本頭痛学会
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