音声言語医学
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朗読課題の熟知度と遅延聴覚フィードバック効果
―言語運動の外在および内在フィードバックモデルの観点からみたDAF効果 (I) ―
府川 昭世
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1980 年 21 巻 2 号 p. 103-108

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抄録
運動の外在・内在フィードバックモデルを言語運動に適用し, 言語課題で熟知度の低いことばの朗読はDAF効果を受けやすく, 練習や語の有意味性によって熟知度が高くなるほど, フィードバックが内在化してDAF効果が小さいであろうと予想して, 実験的検証を試みた.小学6年生の男女60名を均質な3群に分け, W群は単語, NS群は無意味綴り, NSP群は練習した無意味綴りの刺激語を朗読させた.流暢さの指標として1秒当たりの正しいモーラ数〈CMR〉をとり, DAF効果を〈1-DAFのCMR/NAFのCMR〉と定義した.
被験者全体では熟知度の高い単語はDAF効果は小さく, 熟知度の低い無意味綴りはDAF効果は大であった.無意味綴りの練習群と非練習群とのDAF効果には, 被験者全体としては有意差がなかったが, 男女間では男子は練習群が非練習群よりDAF効果が有意に大きく, その逆に女子では練習群が非練習群よりDAF効果が小さくなる傾向がみられた.DAF効果には性差があり, 無意味綴り練習群と単語群に有意に認められた.
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© 日本音声言語医学会
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