超音波医学
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総説
超音波の治療への応用
立花 克郎入江 豊小川 皓一
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2006 年 33 巻 6 号 p. 631-639

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抄録
近年, 超音波治療に関する研究が飛躍的に進歩した. 中でも薬物治療と超音波エネルギーを併用する新しい試みがなされ, 薬物の効果促進作用が多く報告されている. 特に注目されているのは超音波の血栓溶解療法や遺伝子治療への応用である. また, 超音波造影剤 (マイクロバブル) を利用することで細胞内へ遺伝子を容易に導入できることも発見され, 様々な分野における超音波とマイクロバブルの組み合わせが期待されている. 治療用超音波の照射によってマイクロバブルの崩壊を時間的, 空間的に制御できるので, バブル内に封入した薬物や遺伝子の局所リリースに応用されようとしている. この研究で動脈硬化, 腫瘍, 血管狭窄部位への遺伝子導入が最も進歩している.
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© 2006 一般社団法人 日本超音波医学会
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