超音波医学
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総説
超音波による大動脈・末梢動脈病変の標準的評価法
松尾 汎
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2013 年 40 巻 2 号 p. 139-145

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抄録

「脈管」とは動脈・静脈およびリンパ管の総称であり,動脈と静脈を「血管」と称している.血管疾患には動脈疾患(脳・頸動脈,大動脈,冠・腹部・腎・末梢などの疾患)と静脈疾患(深部静脈血栓症など)がある.近年では動脈硬化性疾患の増加に伴い,無(低)侵襲的に動脈疾患を診断する方法などが注目され関心も高まってきた.動脈は全身に分布するため,全身の臓器とともに,動脈疾患の診断では動脈の特性やその特異性に注目する必要がある.本稿の目的は,高齢化や生活習慣病(糖尿病,脂質異常症,高血圧症,喫煙,肥満など)と関連し増加傾向にある動脈硬化疾患である「大動脈・末梢動脈病変」の超音波検査による標準的な評価方法を提示することである.それぞれの疾患を周知し,その診断基準に応じて確定診断をすることが必要である.

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© 2013 一般社団法人 日本超音波医学会
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