2013 年 40 巻 4 号 p. 393-398
小児の表在臓器の病変の多くは頸部に認められるが,他の部位に生じる皮下組織の病変にも知っておきたいものがある.頸部病変を先天性疾患,嚢胞性腫瘤,充実性腫瘤,感染,血管腫と血管奇形に分類して,その他に頸部以外の病変を含めた.それぞれの領域の疾患の超音波検査所見を解説した.先天性疾患では発生学を踏まえて診断する必要があるため,発生についても要点を解説した.また,血管腫と血管奇形は臨床的に重要なISSVA(the international society for the study of vascular anomalies)分類に準じて述べた.